【味の素の就職難易度は?】企業研究から内定獲得のための必須対策まで徹底解説!!
本記事では、味の素の経営理念や、将来性、求める人材についてまとめることで、皆さんの企業研究をサポートします。
また、採用フローや採用大学、配属勤務地・部署についてもまとめており、味の素から内定を獲得するためにすべき対策についても紹介しております。
就活生ならだれもが気になる、企業の平均年収や初任給、口コミについてもまとめてあるので、ぜひ最後まで読んでみてください。
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企業概要
今回は日本の食品メーカーでも5本の指に入る味の素を紹介していきます。
味の素と言えば、風味調味料の「味の素」や合わせ調味料である「クックデゥ」が有名ですが、これら食品事業以外にも海外を主軸とした多岐に渡る事業展開をしている企業です。
企業の特徴を判断する観点として、まずセグメントごとの収益性を見てみましょう。
企業がどのセグメントで収益を上げていて、どのセグメントで上げれていないかを見ることで、今後の経営計画の理解に繋がり、さらには企業が新卒の人材に求めている素養や能力も見えてきます。
味の素の事業でのセグメントは大きく「調味料・食品」「冷凍食品」「ヘルスケア」「その他」に区分されます。
こららの収益構成比率を確認してみましょう。
2022年3月期のIR情報を見てみますと、「調味料・食品」が81,269百万円と全体の約60%を占めており、残りの40%ほどを「ヘルスケア」で構成されている状況です。
「冷凍食品」セグメントの2022年3月期は損失を出している状況ですが、昨年度は利益を出しており、安定はしていない状況と言えます。
多くの人のイメージ通りだと思いますが、味の素は主力商品が属する「調味料・食品」事業を主軸にしている企業であり、その次に経営を支えているのが「ヘルスケア」事業であるという状況です。
ちなみに、後述しますが、上記の事業収益を根底で支えているのが自社の研究開発です。
食品メーカーの肝であり、味の素はこの研究開発に強みを持っている企業だからこそ、業界でもトップ級の売上・収益を長年保持できています。
次に、地域ごとの事業収益を見てみましょう。
味の素の事業収益の半分以上は海外事業が占めている状況です。
2022年3月期の利益は日本で54,535百万円、アジアで47,461百万円、米州で11,671百万円、ヨーロッパ・中東およびアフリカで7,247百万円という配分で、海外事業に多くの資本や研究施設を持ち、注力している国際企業であると言えます。
そんな味の素の基本情報は以下のようになっています。
商号 | 味の素株式会社 |
本社所在地 | 東京都中央区京橋一丁目15番1号 |
創業 | 1909年5月20日 |
代表執行役員社長 | 藤江 太郎 |
資本金 | 79,863百万円(2021年3月31日現在) |
事業内容 | 調味料食品 冷凍食品 ヘルスケア その他 |
味の素のMISSION
私たちは地球的な視野にたち、”食”と”健康”、そして、明日のよりよい生活に貢献します
引用:味の素グループの目指す姿
1909年に創業した味の素では、創業以来「おいしく食べて健康づくり」という志を一貫して追求してきています。
食品メーカーとして単に食品を作るのではなく、その先に消費者の健康という観点をもって事業を推進している点では、昨今世界的にも注目されている健康ブームに沿ったものであり、今後も国内外問わずでの活躍が期待される理念であると評価できます。
将来性
健康食品市場から見る将来性
世界的に健康への意識が高まる中で、今後は機能性表示食品をはじめとした、健康配慮した商品のニーズがますます高まると予想されます。
日本においてもその競争は激化すると予想されています。
理由は、2015年、「機能性表示食品」が制度化されたことで、以前から健康効果が期待されていたヨーグルトのような乳製品以外にも、お菓子や炭酸飲料などでも機能性が提示されるようになったためです。
このようにジャンル問わず、様々な商品で機能性表示食品が登場してきているため、競争は激しくなっているというわけです。
以前から健康食品領域で知られていた「特定保険用食品」、いわゆるトクホの市場規模は5%ほど減少した一方で、機能性表示食品は26%増加しているという調査結果もあります。
食品メーカー業界全体としても、各社このニーズに応えるられるような商品開発やマーケティングが進んでいっている状況です。
市場で生き残り、成長を継続するためには、このニーズに応えることが必須であるということになります。
味の素の健康食品への取り組み
企業として健康食品事業という区分けはしていませんが「ヘルスケア」事業がこれに該当すると考えられます。
ここではこのヘルスケア事業を掘り下げてみてみましょう。
味の素のヘルスケア事業では、先端技術によってアミノ酸の生産力やレギュレーション対応力(上記のような法整備に対応する力)、サービス提供力を強みにしています。
そして、アミノ酸の機能、有用性に対する知見、新規用途探索力を機能性表示食品やアミノ酸サプリメントの開発に応用することで、業界での競争力を育成している状況です。
このように、アミノ酸の研究開発を軸として健康食費という業界の潮流に対応している状況ではありますが、競合比較で強力な商品があるという状況ではありません。
健康食品という切り口で見て味の素の将来性を考えるならば、アミノ酸を生かした商品をどのように販路を確保して売上を上げるか、つまりマーケティング領域をどこまで改善・強化していくかが重要なポイントであると考えられます。
バイオ医薬品・再生医療分野への展開
上記のように、食品メーカー業界でのトレンドには課題感が残る味の素ですが、他分野では成長幅があると評価できます。
その領域が「バイオ医薬品・再生医療分野」です。
近年バイオ医薬品、再生医療分野などの研究が進み、アミノ酸の機能についてはさらに活かされる展開となっています。
自社の強みであるアミノ酸の研究から展開し、近年では再生医療分野で注目されているiPS細胞の栽培育成環境「StemFit®」を開発するなど、将来的な成長領域の拡大を図っています。
また、研究開発において海外拠点を多数保持しているため、グローバル単位で先端的な開発環境が整っていると評価できるため、会社としての将来性を十分担保できる分野であると言えるでしょう。
求めている人物像
● 言われたことを忠実にやるだけでなく、自分で問題・課題を設定すること
● 自立して変化を楽しみ、常に向上心を持ち続けること
● 周囲を巻き込み、チームプレーができること
引用:味の素株式会社 「求める人財像」
食品メーカーは消費者の変化をモロに受け、同時にニーズの変化が激しい業界です。
このような競争が常に激しい業界では、常に自社の課題解決を推し進めることが必要であり、新卒社員に求められる素養として挙げられています。
就職難易度(採用・選考状況)
ここまで味の素の経営理念や将来性、求める人物像を共有しました。
続いて本章では、味の素の採用大学や採用人数などの採用情報と選考フローについて解説します。
採用大学
22年卒4月入社の現時点での採用実績校は以下のようになっております。
(大学名の右の数字は採用人数)
【文系】
参考:就職四季報2024年版
慶應義塾大学(4名)、早稲田大学(8名)、一橋大学(5名)、立教大学(3名)、立命館大学(3名)他
【理系】
東京大学院(5名)、東北大学(6名)、京都大学(12名)、他
採用人数
男女別・文理別の採用人数は以下のとおりです。
年度 | 大卒(男) | 大卒(女) | 修士(男) | 修士(女) |
20年 | 16名 | 9名 | 13名 | 9名 |
21年 | 18名 | 13名 | 17名 | 11名 |
22年 | 25名 | 20名 | 29名 | 18名 |
23年 | 22名 | 23名 | 43名 | 29名 |
年度 | 文系 | 理系 |
20年度 | 23名 | 24名 |
21年度 | 27名 | 32名 |
22年度 | 39名 | 53名 |
23年度 | 43名 | 74名 |
配属勤務地
21年4月入社者の配属勤務先は以下のようになっております。
(地名の横の数字は人数)
東京(16名)大阪(8名)名古屋(4名)福岡(4名)広島(3名)さいたま(3名)他
参考:就職四季報2024年版
配属部署
21年4月入社者の配属部署は以下のようになっております。
(部署名の横の数字は人数)
【総合職】
営業(36)、事業部(5)、コーポレート(2)出向(3)【技術職】
参考: 就職四季報2024年版
研究開発(36)生産(8)
採用大学を見る限り、ある程度偏差値の高い大学に通っていないと内定を獲得するのは容易ではないと言えます。
しかし、上記大学に通っていなくても、内定を獲得するチャンスはあり、そのためには自己分析をしっかりと行い、ライバルとの差別化を十分に図る必要があります。
自己分析は、ES・面接対策でも必須のものです。
当サイトでも、「自己分析とはそもそも何なのか」「自己分析の目的」「自己分析のやり方」まで解説し、この記事一つ読めば自己分析を完璧にできるものを書いています。
気になる方はぜひ読んでみてくださいね。
味の素の新卒採用の選考フロー
WEB適性検査
エントリーシート
↓
面接(4回)
↓
内々定
選考フロー自体は一般的なものなので、追加で対策が必要になる項目は特にありません。
WEBテストの形式はTG-WEBで、内容はどちらも言語・非言語・性格検査です。
SPIは、様々な企業で採用されているテスト形式のためしっかりと対策をしておくと良いでしょう。
また、「面接対策をしたい!」「ESのクオリティをあげたい!」という方には、就活エージェントの利用がおすすめです。
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また、「大手企業からの逆オファー」や「1週間での早期内定」など様々なメリットもあります。
以下の記事では、おすすめの就活エージェントについて、特徴とおすすめ点をまとめています。
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うまく使うことで志望企業への内定が近づくサービス
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JobSpringを上手に使用する方法を解説しているので是非ご一読ください。
内定獲得のための必須対策
ここまで味の素の採用大学や採用人数などの採用情報と、選考フローについて共有いたしました。
続いて本章では、味の素から内定を得るためにすべき3つの対策事項を紹介します。
味の素でなければダメだという明確な志望理由を示そう
味の素に限らず、「志望動機」を考える際はまず
「業界>企業>企業でやりたい仕事」というように、段階を付けてそれぞれを考えていくことを推奨します。
まず「なぜ食品メーカーを志望するのか」については、業界についての知見がどこまであるかを聞くことで、志望度を図っているとされています。
食品メーカーがどのようなビジネスモデルで、どのような職種があり、その職種でどのような素養が必要なのか、などを整理すると良いでしょう。
また、食品メーカーについては、その商材ごとに会社が分かれているケースが多いため、なぜその商材に興味を持ったのか、という観点からも考えてみると良いでしょう。
例えば、キユーピーはマヨネーズで有名ですが、キッコーマンは醤油でシェアを獲得しています。
しかし、両者は食品メーカーという同じ業界で区分されています。
つまり、単純に食品メーカーという業界の中でも、区分がかなりあるという特徴に注意して、対策を進めることが重要です。
そして「なぜ味の素を志望するのか」については、競合との比較をしていくことを推奨します。
各企業の具体的な事業内容を正確に把握し、同時に味の素のものと比較することで、「何が同じで、何が異なるか」が明確になってくるはずです。
最後の「味の素でやりたいこと」ですが、これは先ほどの味の素の志望理由と密接に絡んできます。
「ハウス食品でもいいのでは?」と面接官に映ってしまわないような、自分の経験などに基づいた理由を準備すると良いでしょう。
また、大きなビジョンを語るのも良いかもしれませんが、その前に実務ベースでのやりたいこと、あるいは具体的なキャリアプランも考えておくと良いでしょう。
実務ベースとは、実際に自分が志望した職種では何ができて、誰と関わり、どの様な仕事が求められるか、といった具合です。
総合職であれば、新卒が配属される可能性が高い部署について、詳しく調べることをオススメします。
味の素の場合、営業に配属される可能性が大変高いため、味の素の営業企画になった場合、実際に法人に営業をかける場合など、自分が味の素の営業として働く際に、どのような価値を会社に提供できるかまで考えることができれば、なお良いでしょう。
商品知識の高さというのも、営業としては必須となってきます。
事前に味の素がどのような商品を生産しているかを知っておくことで、他の応募者との志望度の違いをアピールでき、さらに営業としての素養も持っていることが示されるでしょう。
の商品はホームページで見られるようになっているため、対策としてしっかり目を通しておきましょう。(味の素商品一覧)
食品メーカーのような、名の知れている日系大手は、ミーハーで応募をする学生がたくさんいるでしょう。
その中で埋もれないエントリーシートや、面接をするために、業務への理解度は内定に相当な影響があると考えられます。
しかし、キャリアプランと言っても、実際に会社で働いていない人間にとっては想像上のものしか生み出すことはできません。
このような就活生のためにOB・OG訪問があります。
「なぜ味の素を選んだのか」「仕事の内容」「やりがい」「キャリアビジョン」などを聞くことで、実際に自分が味の素で働くイメージを持つことができ、魅力的な志望動機を描くことができるでしょう。
しかし、OB訪問はどのようにすればいいか分からない方がほとんどだと思います。
「OB訪問の申し込み方法」「当日の流れ」「おすすめの質問例」「OB訪問後のお礼メール」まで解説している記事があるので、少しでも内定獲得の可能性を増やしたいという方はぜひ読んでみてくださいね。
求められる人材とマッチするエントリーシートを書く
人気企業であり、選考フローがかなり一般的な味の素で内定を獲得するためには、ライバルと差別化することが大切になってきます。
ライバルと差別化を図ることができる最初の機会がエントリーシートです。
自己分析を行い自分の強みを明確にし、味の素の求める人材とマッチするようにエントリーシートを書きましょう。
「課題発見・解決能力」「向上心」「協調性」などの素養が求められています。
これら全てのようそをエントリーシートに盛り込むことは、正直難しいですし、できたとしてもかなり不自然なものになりそうです。
「協調性」はエントリーシートでアピールすることは少々難しいですが、
「課題発見・課題解決能力」や「向上心」はアルバイトや研究室などで自らが動き、思考して課題を解決したエピソードや、課題にチャレンジしたエピソードを書くと良いでしょう。
ですので、技術職であれば具体的な研究内容で能力を示したり、総合職では留学経験などで外国語のスキルをアピールするなどが良いでしょう。
先ほど確認した通り、味の素は海外進出を視野に入れていますので、海外経験や外国語に強い場合は、ぜひそこをアピールしましょう。
食品メーカーは、そのシェアの高さなどが理由でかなりの学生が応募する一方で、採用人数は一般的にかなり少ないです。
つまり倍率が高い食品メーカーにおいて、内定を獲得するには、他の応募者とは何か違う点を、面接官や新卒採用担当にアピールしなければなりません。
就活ジョブジョブでは面接まで視野に入れた、内定にグッと近づけるガクチカ作成について解説している記事も書いています。
部活動やアルバイト、あるいは研究室などで、周囲に対して働きかけて課題を解決したエピソードや、自分以外の構成員の中での役割を認識して、全体に貢献したエピソードなどを記せると良いでしょう。
簡単4ステップで、面接対策にもなるガクチカの作成ができるようになるのでぜひ読んでみてください。
インターンに参加しよう
再三申し上げているように、味の素は応募人数が大変多い企業です。
このような企業で内定を獲得するためには、小手先の面接テクニックなどよりも、味の素に対する想いや情熱、つまりは強い志望度の高さが伝えることが必要です。
そこで、志望度の高さをアピールする上で有効だと考えられる一つの手段がインターンへの参加です。
志望度の高さは、面接などでは「どれだけ味の素のことを調べてきているか」「実際に働くイメージを持てているか」など様々な見方が可能です。
これらの面接官の視点での志望度の観点に対して、網羅的に対処できるのがインターンです。
実際働いている社員さんの話を聞ける時点で、他の就活生とは情報の差ができますし、内容によっては模擬的に実務を経験できるかもしれません。
何より、インターンに参加したということ自体も志望度の高さのアピールにつながると考えられます。
志望度の高さが重要となってくる食品メーカーにおいて、インターンへの参加はかなり有効な手段であると言えますので、余裕がある方は積極的に参加してみることをオススメします。
その他の気になる情報
味の素の年収
就職活動では、高収入を志望動機にするのはタブーですが、実際は気になりますよね。
有価証券報告書の調べによると、令和2年の平均年収は1046.5万円となります。
過去3年の平均年収は以下のようになります。
令和2年 | 1046.5万円 |
令和元年 | 997.1万円 |
平成30年 | 955.8万円 |
味の素の初任給
味の素の初任給は以下の通りです。
4年制大学卒/ 月給23万4000円
大学院修士課程卒/ 月給24万2600円
大学院博士課程卒/月給29万5000円
厚生労働省の調査によるとによると、令和2年度の新規学卒者の給与額は大学卒で22万6000円、大学院卒で25万5600円なので、味の素の初任給は平均よりもやや高いといえます。
味の素の評価
実際に味の素で働いている社員さんの評価も気になるところだと思います。
社員さんのクチコミによる企業の評価を知りたいならOpenworkがおすすめです。
待遇や、働きがい、人材育成などについて、社員のリアルなクチコミから知ることができます。
味の素は、福利厚生が充実しており、財政貯蓄という外部機関に社員の資産運用を依頼できる制度や、健康の維持・管理促進のため、定期健康診断のほか、人間ドックの費用を補助、何よりバランスの考えられた社員食堂が魅力的です。
最後に
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
今回は、味の素の経営理念や将来性などの企業概要と、さらに採用フローや採用倍率などの採用情報についてまとめました。
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本記事の内容が、少しでも皆さんの就職活動をより良いものにできたら幸いです。
皆さんの就職活動を応援しております。